外国為替証拠金取引は、相当程度の専門知識が要求されるうえ、非常にリスクの高い取引であるため、取引の仕組みが理解できないときは、はっきりと断ることが大切です。
1. 業者に関する情報の入手
投資者の皆様におかれては、外国為替証拠金取引業者についての情報をできる限り収集し、信頼できる業者であるか否かを判断していただくことが重要です。
たとえ、登録を受けている業者であったとしても、信頼できるとの確信が持てない場合には、その業者との取引を控えたり、保証金を出金したりするなど、慎重な対応をお勧めします。
外国為替証拠金取引を取扱う業者は、業務及び財産の状況に関する事項を記載した説明書類を営業所に備え置くことが義務付けられています。情報の開示が適切に行われていない場合は、業者の安全性を確認できないことから十分な注意が必要です。
2. 取引内容の十分な理解
取引を行う場合は、取引の内容や取引に内在するリスクなどの説明を受け、また、ご自身でもよく確認し、十分理解するようにしてください。
- どのようなリスクがあるのか、
- 実際に為替取引がどのように行われるか、
- 差し入れた保証金はどのように管理・保全されているのか、
などは必ず確認してください。
取引の仕組みが理解できないときは、やらないことが大切です。また、説明内容の信頼性にも十分注意が必要です。
3. 信頼できる業者との取引の場合にも、取引には高いリスクがありますのでご注意下さい。
(1)相場変動リスク
外国為替証拠金取引は、外国為替相場や金利が自分の想定と逆の方向に動いた場合には、短期間のうちに差し入れた保証金以上の損失が発生する可能性があります。
また、取引を継続しようとする場合に追加の保証金を求められたり、決済時に保証金以上の損失が発生している場合には損失相当額を清算するために、差し入れた保証金以上の資金を求められたりする可能性があります。
(2)金利変動リスク
外国為替証拠金取引では、売り建てている通貨と買い建てている通貨の金利差調整額(スワップポイント)の受払いが日々発生します。スワップポイントはそれぞれの通貨の短期金利に応じて日々変動するため、金利の動向によっては、取引を始める際に期待していたようなスワップポイントを受けられない場合があります。
また、金利の動向により為替相場自体が大きく変動する場合があります。
(3)流動性リスク
外国為替証拠金取引では、マーケットの状況により、保有ポジションの決済や新たなポジションを買い建てる(又は売り建てる)ことが困難になることがあり、流動性の低い通貨の取引を行う際には希望する価格で取引ができないなどの不利益を被ることがあります。
(4)システムリスク
外国為替証拠金取引がインターネットなどのシステムを通じて行なわれる場合、システム障害により取引が遅れる又は取引ができないなどの支障が生じる場合があります。
(5)信用リスク
外国為替証拠金取引業者は、取引において業者自身に損失が発生する場合があり、業者が破綻に至った場合には、顧客に不利益が発生する可能性があります。
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