フィボナッチ・リトレースメントを使ったFXの手法を解説する。
フィボナッチはFX勉強会の手法の根幹をなすもの。このツールがないと、FX勉強会で学んでいる人たちが困る。超困る。
「フィボナッチ」とネットで検索すると膨大な情報は得られると思う。
しかし、FX初心者やトレードで勝てていない人は情報が膨大すぎて
どれを使ったいいかわかんねーよ!
となる。
これから解説することはとてもシンプルだし、シンプルじゃないと実際のトレードのときに使えない。
だから、使えない情報(詐欺サイトとか本とか動画とか)は見ないほうがいい。時間のムダだから。
そのムダな時間を過去チャートでの検証に充てたほうが、よっぽど儲かる。
FXトレーダーが「お金を儲けるための」フィボナッチリトレースメントの使い方(基礎)
Metatrader4(MT4)の設定を簡単に紹介
フィボナッチリトレースメントをチャート上に表示させ、右クリック、プロパティを開く。
今回設定するのが38.2%と61.8%という、2つの最も使える数値のみ。
ちなみに、%$を付けると実際のレートがチャート上に表示されるので便利。
「リトレースメント」の意味は?
「押し戻り」のこと。
相場というのは、上昇トレンドであれ下降トレンドであれ、一直線に一気に動くことは少ない。押し戻り(ジグザグ)の動きをしながら時間をかけて上昇・下降していく。
リアルタイムでチャートを見ているとき、レートが落ちてきたからといって落ちた先で慌てて売るのは「素人」。
上手いトレーダーは必ず「戻しを待って」売る。
その「戻し」は、どこまで発生するのか?をはかるのがフィボナッチリトレースメント。
上の画像で、直近下降の38.2%(1)でレートが反応しているのがわかる。
また、直前の上昇が強すぎて61.8%を若干突き抜けている(2)が、その後値動きが落ち着いてくると、ちゃんと61.8%で止まっているのがわかる。そして下に落ちている。
具体的にフィボナッチ手法を解説
フィボナッチリトレースメント38.2%の使い方
ある日の、FX勉強会参加者のトレード。2つを例に挙げる。
このポイントを実際のチャート(ポンド円1時間足)で見てみると
このへん。
直近の相場は上昇しているから、最安値から最高値にフィボナッチを当てる。
すると、38.2%でピッタリと止まっていることがわかる。
この部分を5分足で拡大して見てみる。
すると、もっとよくわかる。
このトレードはFX勉強会の中では「進研ゼミ」と呼ばれている。
昇しました、一気に落ちてきました、38.2%に当たりました、買います、利益が出ます、以上、終わり。という高確率で勝ちトレードとなりやすい、わかりやすいポイント。
注意:専業FXトレーダーを目指す人は、まず「王道」のエントリーパターンを優先させること
一つだけ注意しておくべきことがある。
紹介した「38.2%パターン」は、いわゆる「王道」と呼ばれるトレード手法ではない。
王道というのはつまり
上昇局面でトレンドに逆らわずに「戻ったら買い」「戻ったら買い」を繰り返す。そうすると
爆益
となる。これが王道。
それに対して「進研ゼミ」は、エントリーパターンとしてはとてもわかりやすいが、1回しかチャンスがない。よって、爆益の上昇局面と比べれば大したことはない。
なので、専業トレーダーレベルを目指している人であれば、まずは「王道」のほうをしっかり学ぶべき。そして「補助的に」高確率で取れる進研ゼミポイントを取るべき。
フィボナッチリトレースメント61.8%の使い方
先ほどの局面からさらに下降が進んで61.8%まで戻った。
ここで「勝てます!」と言っても証拠にはならないが、20~30pipsを買いで取れている。
わかりやすくするために5分足で見てみる。
61.8%のポイントでピンポイントで買ってしまっても良い。それでも利益が出る。
ただし、61.8%は38.2%ほどピンポイントで効かないことが多々あるので、次のように考える。
61.8%から上昇してきた。ここは焦らなくていい。ポイントとなるフィボナッチの数値から上昇したことを確認する時間。
そして5分足でフィボナッチリトレースメントを使って「61.8%くらいまで下げたら買い」でも良いし、今回は浅い戻しで時間が経って「止まったな」ということが確認できたので、上の画像の○のポイントで買った。
このやり方で20~30pipsを取ることができた。
紹介した2つのエントリーパターンのまとめ
38.2%と61.8%のパターンはとても簡単。
- 上昇があったら、上昇の安値と高値にフィボナッチリトレースメントを引く。
- 38.2%と61.8%で待ち構える。
- 5分足で細かいタイミングを見て買えばいい。
これだけ。簡単・シンプル。
シンプルだから相場の中で使えるし、使えるからトレードでお金が儲かる。
相場というのはシンプル。複雑なことをやってもしょうがない。
手法のもうちょっと細かい所を見てみて、専業FXトレーダーレベルに近づく。
ポンド円1時間足
直近の下降に対しての38.2%からの売りはできる。20~30pipsほどの利益が出る。
ただ、こういうお手軽手法だけでなく、もうちょっと考えて初心者トレーダーから脱してみる。
専業トレーダーレベルに近づいていくと、フィボナッチの数値だけで全てを判断するのは素人くさい。
「直前の値動き」は大事
1時間足チャートで
下降からの戻しが、けっこう力強い。急角度で上昇している。
つまりここは「買いの力が強い」。
買いの力が強いときにフィボナッチの数値「だけ」を見て即売るのかといえば、それは良くない。よって一度様子見する。
様子見で、その後の値動きを見ると
- フィボナッチ61.8%を抜けたなぁ
- また落ちてきたなぁ
- あ、61.8%で止まった
ここでようやく「売りたくなる」。
このような細かい値動きをちゃんと見ないと、お金というのは着実に増えていかない。
FX相場における「縦軸と横軸」
チャートには「縦軸と横軸」というのがある。
縦軸は「価格」、横軸は「時間」だ。
フィボナッチリトレースメントの数値は「価格(縦軸)」。勝てないトレーダーは、縦軸だけで判断する。
あ、61.8%まで来た、売ろう。
で、負ける。それは短絡的すぎる。
勝てるトレーダーは時間(横軸)も考慮する。
時間を掛けずに急激に61.8%までのリトレースが起こった場合は、数値が効かないことが多々ある。
そしてその後、時間が経つと数値が効いてくる。焦らずにそのときに売る。
・・・ということも考えられると、さらにトレードでお金を儲けることができる。
もう一段大きい視点での環境認識
エリオット波動のときの紹介した値動きがある。
勝ててるFXトレーダーが使っている手法「エリオット波動」の「本当の」使い方。【小学生でもわかる内容で必要十分】
現在の相場は、エリオット波動の手法上は5波までの「上昇トレンドが終了している」場面。そこから下降している。
なので、今回紹介した売りはトレードで取りやすい場面だった。
5分足の小さな視点だけではなく、より大きな環境認識が出来ていて有利になる。
そういう大きな流れ・状況が理解できていた人達がいる。FX勉強会の人達だ。